仕事をしていて、周りとペースが合わずにつらいことはありませんか?
じっくり考えてから動こうとすると、仕事が遅いと怒られたり、言葉がうまく出てこなかったり。いつも緊張してるね、と言われたり。
それは内向型だからかも…
(内向型とは何ぞや?についてはこちらの記事を参照)
私はとても内向型の人間です。社会で生きていると、内向型の性質を周囲に理解してもらえないことも多く、生きづらさを感じてきました。
社会では、まだまだ外向的スキルが重要視されています。内向型の性質は、下手すると仕事ができない感じに見えてしまうことも。
今日は、今まで私が内向型ゆえに受けた誤解(特につらかったもの)について書いていきます。そして、誤解を受けやすい性質であることを受け入れた上で、その対応方法を書いていきます。
- 誤解1 話を聞いていない
- 誤解2 協調性がない(特に緊急時)
- 誤解3 自信がなさそうなので安心して仕事を任せられない
- 誤解4 何を話しているのかわからない
- つらい誤解を乗り越えて―内向型の魅力を自分で認める―
誤解1 話を聞いていない
仕事を教えてくれる先輩や、上司などにこのように思われてしまうことが多く、最もつらい誤解です。
内向型は、しっかり情報を処理して理解しようとするため、めちゃくちゃ集中して人の話を聞いています。特に仕事の話なら、きちんとしなければならないからなおさら。
なのに…集中しすぎてしまうのか。つい相槌を打つのを忘れてしまったり、わからないことがあるとそこで思考が止まってしまったり。
質問しようと思っても言葉がすぐに出てこなくて、何がわからないのかさらに考えようとしてしまう。傍から見ると、固まっているように見えるのでしょう。
「ちゃんと話聞いてるの!」
いやめっちゃ聞いてますから…人一倍聞いてますから…。
特に、バーっと説明する外向型の人が相手だと、このように言われてしまうことが多いです。。
一度怒られるとその人のことが苦手になって、姿を見るだけで精神的に消耗するようになってしまい悪循環…
【対策】
自分が話を聞いていないと思われやすいことを、悔しいけど受け入れて、努力をするしかないと思っています…
・相手の顔を見ながら、笑顔や反応を意識しつつ話を聞くよう心掛ける。(これに気を取られすぎると、本当に話を聞けなくなることもあるので注意)
・その場では考えないで、最後まで話を聞くように努力する。話が終わってから自分で振り返る時間を取り、わからないことがはっきりしてから質問する
誤解2 協調性がない(特に緊急時)
内向型は、じっくり考えてから動くという特性があるため、即興で行動・発言するのが苦手。
私は、緊急事態が起こってみんながバタバタしている状況が特に苦手です。周囲があわただしいだけでも情報過多なのに、その状況の中で、自分がやるべきことをすぐに考えて行動するなんて苦行…。
そこで、まずは状況を見極めて分析し、考えてから行動しようとします。が、周りから見ればボーっと突っ立っているように見えるのでしょう。
「さっさと動いて!」
いや、動きたい気持ちはやまやまですから…私だってみんなに協力して役に立ちたい。
でも、考えてからじゃないと動けない。なのにこの状況じゃ、落ち着いて考えることもできないよ。
【対策】
・一度その場から離れて考える
批判もあるかもしれませんが、まずはその場を離れます。(正直、バタバタしているときは1人いなくなってもわからないので…。)
バタバタしている状況に飲まれて、刺激過多になり動けなくなるのだから、まずは一人になれる安全地帯に避難しましょう。
そして深呼吸。心を落ち着けます。
客観的に状況を見て、自分の役割と照らし合わせてできることがないか?考えます。
そして、1つでも自分にできそうなことが見つかったら、現場に戻り、それに集中します。やるべきことに集中できれば、周りのバタバタも気にならなくなります。
あとは辛抱。少し状況が落ち着けば、内向型の得意分野、「緊急時の反省を生かしてじっくり解決策を考える」フェーズに入ります。ここでは、内向型の本領を発揮できるはず。
ある意味、緊急事態は苦手だから仕方ない、という開き直りも重要かもしれません。
今は自分が活躍するのは難しいけど、落ち着いてからみんなに貢献しよう、と、思えば罪悪感も減るはず。
誤解3 自信がなさそうなので安心して仕事を任せられない
私は刺激に対するキャパシティ―が小さいので、仕事ではすぐに緊張し、臨戦態勢に入ります。そして、何をやるにしてもまずはじっくり考えますが、先の状況が見えないと「これでいいのか?」とても不安になります。
そのため、仕事では常に顔に心配そうな表情が表れているらしいです。自分はできるだけ笑顔を忘れず働いてるつもりなんですけどね…
人によっては「堂々としていなくて自信がなさそうに見える」という印象を持つようで、「こいつ大丈夫か?」と能力を実力以下に見られてしまうこともあり、苦労してきました…
【対策】
すぐに情報過多になって緊張してしまうのは、内向型の特性なので直りません。顔の表情も、自分の正直な感情の表れなので、無理に笑顔を作るとひきつってしまいます。。
なので、対策としては、緊張しながらも一生懸命やる姿を見せることでしょうか。
不安そうだけど、本当はちゃんと実力があって、ちゃんとやることはやるんだな、と思ってもらう。見た目ではなくて実績で勝負する。
内向型は穏やかで細かいところまで丁寧に目を配ることができます。そして、深く考えるので、他の人が思い付かない切り口から意見を言えることもあります。
内向型の得意分野でしっかり実績を出していけば、ちゃんと見る目のある人には自分の魅力が伝わります。
そうやって経験を積んでいる間に、少しずつ不安も和らいでくるでしょう。
誤解4 何を話しているのかわからない
内向型は基本的に発言が苦手。特に、大人数の議論では話題についていくのに精いっぱい。じっくり考えて、ようやく発言することができます。
やっと発言しても、また壁が立ちふさがります。まず、内向型が発言できるまでじっくり考えているうちに、話題が変わっていて、発言のタイミングがそもそもずれてしまうことも。そして、発言しているうちに自分が何を話しているのか混乱してきてしどろもどろになったり、そもそもみんなが盛り上がっているときに勇気を出して発言しても目立たなくて流されてしまったり。
…ますます発言が苦手になるループです。
「え?」ってみんなから聞き返されるの本当にやだ…
注目を浴びるだけでも刺激過多なのに、自分の発した言葉に価値がないように感じてしまうのです。
【対策】
内向型は生まれつきの性質なので、発言が得意になることは期待できません。
・手を挙げて、これから話始めることをみんなに知らせてから、落ち着いて話す。
・発言が苦手なのは仕方がないと開き直り、無理して発言しない。できなくても気にしない。
→あらかじめこれだけは言おう、と考えておき、しどろもどろでもそれだけ言えればOKとする。
→議論中はあきらめて、終わった後に頭を整理してからメールなどでみんなに意見を言う。
やっぱり、ある程度の開き直りが大切ですね…
つらい誤解を乗り越えて―内向型の魅力を自分で認める―
以上、内向型の私が今まで受けてつらかった誤解とその対応策を書いてみました。
誤解されること自体もつらいのですが、他人に理解されないことで、「やっぱり自分はダメな人間なんだ」と自己肯定感が下がってしまうことが一番つらいんですよね…
でも、最近は誤解されても以前より自分を責めないようになりました。
自分が内向型であることを知り、その性質は変えられないことがわかったからです。
苦手なことがあるのは内向型だからゆえであり、決して自分に欠陥があるわけではないこと。
内向型の性質を理解して対策をすれば、ある程度誤解を防げるということ。
内向型には苦手なことも多いけど、その分深い世界を見ることができたり、じっくり考えられたり。得意なことも多いということ。
私の周りには、私の内向型の性質を理解した上で、それでも私のことを面白いね、素敵だね、と言ってくれる人だけが残っています。
私もその人たちのことがとても好きです。
「話を聞いてるのか?」「さっさと動け!」「仕事できない」って、口に出すような人は、そもそも内向型の人とは合わない可能性が高いですからね…。そのような人に理解されようと必要以上にすり減るのは、残念だけれど貴重なエネルギーの浪費です…。
でも、その人のことを憎んでも嫌な気持ちになるだけなので、思ったことをすぐに口に出せる性格を、正直で素敵だなって尊敬しましょう。
話を一生懸命聞こうとしたり、状況を読み取って出来ることを考えてたり、緊張や不安と戦いながらも責任を果たそうとしたり。
これだけで、もう内向型は十分に頑張ってるのです。自分で自分の頑張りを認めてあげましょ。
私は、深く周りの人と通じ合い、豊かな人間関係を築くことができる内向型の性質を、今はとても気に入っています。
誤解されやすいのは確かにつらい。でも、自分の内向型の性質を大切にして、自分のペースで、自分のできる範囲で、一生懸命社会や周囲の人たちとかかわっていけば、自分らしく幸せになれる。
そう信じて、日々を過ごしています。
※こちらの記事に、内向型の自分を受け入れられるようになるまでの葛藤を特に詳しく書いてみました。
良かったら読んでみてください。↓
chikuseki-history.hatenablog.com