蓄積ヒストリー

内向型女子32歳。東京で、もがいて痛みながら作り出す、余白のある人生。

内向型人間の異動―初めの1か月をどう乗り切るか―

 

異動して、4月から新しい職場に通っています。異動といっても、ほぼ転職と言えるくらい、仕事内容も人間関係も変わりました。
ただでさえ環境が変わってストレスが多い異動。内向型人間にとっては毎日が刺激過多で、辛い状況でした。。しかも、前の職場の居心地がよかったものだからなおさら…
内向型人間の私が、この1か月をどのように乗り切ったのか、記していきます。

 

 

1 異動後第1週【やる気満ち溢れる期】

 初日。
「第一印象で人のイメージ決まるで!」と、初めて会う上司や同僚に爽やかに挨拶。

「おはようございます!これからよろしくお願いします!」

 自分の中で一番の笑顔。
 もうこの時点で意気込みすぎて、普段使わない精神力をかなり消耗しています…。でも、初めが肝心とその後も笑顔を絶やさず、慣れない打合せや出張に対応します。

 異動先の仕事は、今までとは違うフィールドで、前向きに社会へ貢献できる仕事。努力をすれば、自分の世界も広がるんだ!というわくわくが、頑張る気持ちを後押ししてくれました。 

 

2 異動後第2週【アイデンティティ崩壊期】

 急に辛くなります。
 職場の文化も違えば、モノがある場所もわからない。気を置けずに相談できる人もまだいない。これだけでも内向型人間にとっては人一倍辛いことです。だって、あまり知らない人に勇気を出して話しかけて、いろいろ聞かなきゃいけないから。それだけで刺激がキャパシティを溢れてしまいます。

 でも、最も辛かったのは、
「この職場における自分の存在意義がわからない。」ということでした。
  
 前の職場では、やることが次から次へと降ってきて、それを対処することで時間があっという間に過ぎました。仕事をひとつひとつ確実にこなせば、周囲からも「ありがとう」といわれることも多く、そこそこの達成感を得られていました。

 でも、新しい職場では仕事の質が違ったのです。それなりのスピード感を持って、いちから何をすべきか自分で考え、関係者を調整して、進めていかねばならない。

 「あ、今までと仕事の進め方が違うんだな」
 「じっくり考えずにとりあえずアイディアを出して調整って、一番苦手じゃん」
 「アイディア出そうにも、新しい仕事に関する知識がまだないから考え付かないよ」

 何から始めていいのかわからず、ひとまずやってみても上司からは「もっと自分で考えろ」と言われる。今までのやり方がまったく通用しない。何も進まず、時だけ過ぎて、やることもまだ作り出せていないので仕方なく定時で帰る。みんな自分のやるべきことを持って残っているのに…

 脳内では、「向いてないよその仕事」「あー前の職場に帰りたい。前はなんて幸せだったのだろう」と独り言が爆発。家に帰ると刺激過多と自分の独り言でぐったりし、涙がひたすらに流れました。
 しかも一人暮らしなので、家に帰っても辛さを一人で抱えるしかありません。
 辛いときに寄り添い合える人がほしいと、このとき強く思いました^^;

 

3 異動後第3週【希望の先っちょを見つけ出す期】

さすがにこのままではストレスにつぶされてしまうと、対策を打ちます。

・帰宅後、ゆずの歌を大声で歌う。
 ゆずが大好きな私にとって効果抜群。今まで何気なく聞いていた歌詞が、ゆずのふたりの優しさに包まれて心に突き刺さります。声を出す気持ちよさも相まって、カチコチになっていた心が涙でほぐされていきました。

・週末にじっくり語り合える友達と会う。
 内向型人間はじっくり人と語り合うことでエネルギーチャージをします。静かに語り合ってくれる友の存在は本当にありがたく、今までのつらい気持ちを自分のペースで話すことで、気持ちを整理することができました。

・銭湯に行く。
 体温を上げ、汗をかき、水風呂でキュッと毛穴を締める。体がポカポカ、心もポカポカ。

・新しい職場で話せる人を作る。
 同じ上司の下で働いている後輩の女の子と話してみたところ、意外と意気投合し、ちょっとした愚痴など言い合えるようになりました。

 本来自分が好きだったことをして、人と話すことで、少し前向きになり、もう少しがんばってみようかな、と思います。
 ちょうど、前の職場の人が「元気にやってる?」と連絡をくれるなど、ひとりじゃないことを思い出すことができました。

 

4 異動後第4週【経験として受け入れられるかも?期】

 できるから、今の仕事が与えられているんだ。
 今までと違う仕事を覚えられるチャンスだ!
 最悪上司がいるし。
 ま、恥かいても数年後には誰も覚えてないし
 職場出たら仕事を忘れて楽しいことを考えよう!
 友達や、いまだ気にかけてくれる前の職場の人たち。ありがたいなあ。

「辛い。前の職場に戻りたい」という感情が湧いたら、一度それを受け止めます。そのうえで、とにかく自分を励ます言葉を自分でかけ続けました。

 内向型人間はじっくり考えるのが好きです。また、つい自分を批判しがちです。うっかりネガティブな感情にとらわれるとそのことばかり考えて、ず~っと暗い気分になったり、自分はダメだと思ってしまったり。
 でも、どんな気分でいるかは、実は自分で選択できるんですよね。つらいことも、経験のひとつで、いつか自分の血肉となると考え方を変える努力をしました。ネガティブもまだ湧いてきますが、浸り過ぎないようになりました。  
  

5 結論【初めの1か月をどう乗り切るか】

・とにかく自分が気分よく!を意識して過ごす。
・自分を支えてくれる人たちを思い出す。
・じっくり話せる人と、自分の心の中を語り合う。

 その上で、すべてが経験と考えて、新しい職場で小さな改善を繰り返す。
 この1か月を経て、いかに無意識にネガティブになっていたか思い知りました。ネガティブ感情はあって当然。でも、ずっとネガティブは自分がかわいそう。。

 それと同時に、自分を支えてくれる人がいかに多いかも知りました。いままで一人前に仕事をしてきた気になっていて、傲慢になっていました。
 あたりを見渡し、自分がまず心を開けば、たくさんの人が救いの手を差し伸べてくれています。つらいときは弱音をこぼす。今度、誰かがつらいときに返してあげればいいんだよな。

 仕事に慣れ、自由に仕事を進められる段階までは、まだまだ時間がかかりそうです。でも、一歩ずつ少しずつ、内向型らしさを生かしながら、新しい場所で働けるようになりたい。

 そう、急にできなくても、一歩ずつ、少しずつでよいんだと、それが私の持ち味なのだと、自分を信じることが大切だと思います。