蓄積ヒストリー

内向型女子32歳。東京で、もがいて痛みながら作り出す、余白のある人生。

戦前香る鶴見線国道駅で平成最後の日を過ごす

昨日は平成最後の日。どのように過ごしましたか?

私は鶴見線に乗りました。


鶴見線は川崎の工業地帯の中を走る短い路線です。
本線と支線がありますが、電車の本数が非常に少なく、全線制覇には綿密な計画が必要です。

マイナー路線好きにはたまらない。

車窓の景色が The 工業地帯で、貨物線も入り組んでいたり、ホームの横がすぐ海だったり、たくさんの猫がいたり。ちょっとした非日常を味わえる鶴見線

 

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(ホームの横が海。海芝浦駅) 

 

ですが、今日の旅で最も印象に残ったのは
工業地帯の風景ではなく、鶴見駅から1駅。
国道駅」周辺の風景でした。

国道駅の高架下は開業当時のままとのことで、
戦前の面影が残る場所として有名ではあります。
(マニアにだけかな?)

でも、やっぱり自分の足で降り立ってみると、五感に迫りくるものがありました。

薄暗い空間。壁の冷たさ。

モダンなデザインの窓。天井のアーチ。

線路に沿ってゆるやかにカーブする道。

湿った木の匂い。

 

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 戦争、復興、高度経済成長、そして、それが歴史の一部になった現在。

時代とともに、高架下を行き交う人も変わる。住む人も変わる。

そのすべてを受け止めてきた空間に、時の流れの蓄積と重みを感じます。

 

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高架の外に出ると、潮の香りが漂います。
住所は生麦。
漁村だった時代を彷彿とさせる香りと魚河岸通りのカーブ…今でも魚屋さんが多いのですね。

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令和の時代が来ても、国道駅周辺の風景はすぐには変わらないでしょう。

でも、新しい1日1日を今までと同じように積み重ねていき、それがいつかまた歴史になります。

 時の流れの重みを、人の生活が文化と歴史を作っていくことを、過去があって今があることを、教えてくれる場所でした。

参考までに…
鶴見線の旅 スケジュール
(2019年4月末現在 休日ダイヤ)

13:00 鶴見発
13:02国道着(高架下、魚河岸通り散策)
13:32国道発(海芝浦支線へ)
13:41海芝浦着
14:01海芝浦発
14:05浅野着 乗り換え(本線へ)
14:07浅野発
14:17 扇町着 

大川支線は朝と夕方に1日3本のみだっため今回は諦めました…綿密な計画を♪