2019年NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」。
オリンピックを語る上で欠かせない、金栗四三と田畑政治の2人が主人公。
1912年日本のオリンピック初参加から1964年東京オリンピック開催までの歴史、スポーツ普及の歴史を描く物語です。
6月23日に、第一部金栗四三編が完結し、物語は折り返し地点。
大河で近現代をやる珍しさ、そして東京の歴史が描かれるということで、毎週欠かさず観てきました。金栗さんについても、高校生のときに箱根駅伝の魅力に取りつかれて調べたときに、少し知っていて。
が、実際観てみると、心に染み入るポイントが多過ぎて言葉がまとまらないまとまらない。
本日は、いだてん第一部を観て感じた魅力を、2つご紹介したいと思います。
低視聴率ばかりがニュースになり、大河ドラマらしくないとか、いろいろ言われているいだてん。
でも、一ファンとして、叫びたい。
いだてんは、とつけむにゃあ大河ドラマばい!!
(とてつもない大河ドラマですよ!を、金栗四三さんのふるさとの言葉、熊本弁で。。)
1 いだてんの魅力その1 ~歴史を人生の集積としてしていきいき描く~
いだてんは、「大河ドラマ」です。
大河ドラマの「大河」とは、その時代の価値観や社会的背景によって生み出された、歴史の大きな流れだと考えられてきたように思います。
だから、これまでの大河ドラマでは、この大きな流れを作ってきた(または作ろうとした)人、すなわち殿様や政治家と、その近くの人々が描かれることが多かったのではないでしょうか。
でも、いだてんが定義する大河は、少し意味が違うように感じます。
いだてんでは、教科書には載らない、でも、たしかに一時代を生きぬいた人たちの人生を、丁寧にを描きます。実在の人物がメインですが、こういう人もきっといたんだろうな、という、市井のひとの物語もきちんと見せています。
ひとりひとりが悩みながら小さな選択を繰り返します。生きてこその喜びや悲しみ。人生の使命を見つける人もいれば、その人を支える人もいます。志半ばで亡くなる人もいるけれど、その人の思いを周りの人が受け止めて、つなげていきます。
いだてんを見ていると、歴史って、その時代を生きる人ひとりひとりが作るのだと感じるのです。物語の舞台が近現代なので、感情移入しやすいのもありますが。
ひとりひとりは小さな一滴でも、その物語の積み重ねとつながりが、歴史という大河になる。過去の人々が生きた積み重ねの上に私たちも生きていて、大河の流れを作っています。
いだてんを通して、現在が歴史の延長線上にあることを改めて実感します。過去の人々への感謝も湧きあがり、今生きている世界で、私も懸命に生きてみようと思えました。
2 いだてんの魅力その2 ~東京の変遷をいきいき描く~
いだてんの主な舞台は、東京です。第一部では、明治後期から関東大震災までを描きました。
江戸の面影を色濃く残した関東大震災までの東京。そのいきいきした町並みが丁寧に再現されています。「市電乗りたい!」「浅草十二階のぼりたい!」とか叫びながら見てました。笑
第一部は、関東大震災が発生、復興への兆しが見えたところで終了。これから帝都復興と戦災、そして高度経済成長が控えています。
人間の営みの集積でできている東京。今後、めまぐるしく変わる東京がどのように描かれるのか。期待しています。
3 第二部によせて
さて、いたでんは、先週から第二部田畑政治編がスタート。
かなりそそっかしい主人公で、いだてんファンの私もついていけるか心配になってきました^^;
でも、第一部で感じた魅力はそのままに、きっと鮮やかに物語が進んでいくのでしょう。
水泳への熱い思いと、抜群の行動力を持つ田畑さん。
毎週日曜の夜、彼と一緒に激動の昭和を駆け抜けてみたいと思います。