蓄積ヒストリー

内向型女子32歳。東京で、もがいて痛みながら作り出す、余白のある人生。

福岡―大陸の風に吹かれて、いいもんが博く多く集まる都市―

こんにちは、ごんまです。

都市の歴史を知り、都市を歩き、空気を吸い、食べ物を食べる。

そこで感じた歴史の蓄積と、匂い立つ独自の文化を紹介するシリーズ。

今日は福岡です。

 

福岡は大陸に最も近いことから、古代には強力な国が栄えていました。

歴史の教科書でおなじみ「漢委奴国王」の金印で有名な奴国も福岡近辺にあったと考えられています。

 

稲作も、大陸経由で福岡から入ってきた文化。

その後、政治の中心が近畿地方に移っても、福岡は大陸との窓口として、重要な役割を担っていました。

 

その後、遣唐使が廃止され、政治的な重要性が薄まっても、大陸に最も近い都市として、商人による中国との貿易が栄えていく。

大陸に近いゆえ、元の襲来もありましたが…

 

福岡は、大陸の風を常に受け続け、

むしろ、大陸の風を受けることがが当たり前である都市です。

 

海外との窓口になる役割を、上から与えられたのではない。もう、古代から当然に、大陸からいろんなものが入ってきた。

 

福岡を歩くと、今まで流れてきた時は確かに蓄積していて、

何が来ても、でん、と構える懐の深さ。

いいもんはどんどん取り入れていく豪快さ。

いいもんが、博く、多く集まる豊かさ。

福岡らしさが匂い立っている。

だから、福岡にひきつけられるんだろうな。

 

いいもんはいい!

おいしいものを食べたら幸せ!

こういうおおらかさがいたるところで感じられる。

 

そうか、だから福岡の食べ物はなんでもおいしいんだな。

 

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 金印発見の島、志賀島から見た都市・福岡。

志賀島1周サイクリングはおすすめです。

「志賀の浦に漁りする海人明け来れば浦廻漕ぐらし楫の音聞こゆ」(万葉集

この海から、いろんなものがやってきた。

潮騒を聴き、大陸につながる海を眺めれば、歴史の厚みに心が洗われます。

 

  ※金印ってとっても小さいんですよ。

1辺2.3cm!

本物は、福岡市立博物館にあります。

奴国の使者が57年に漢の皇帝に会いに行き、金印をもらって戻ってきた。その旅の遥かさと、当時の人の行動力と、日本の始まりを感じるエネルギー。

小さな金の塊に宿り、圧倒的に語りかけてきます。福岡に来た際は、ぜひ!エネルギーを感じてみてください。