蓄積ヒストリー

内向型女子32歳。東京で、もがいて痛みながら作り出す、余白のある人生。

過去の後悔を断ち切る方法―時間を無駄にした後悔は、歩いた軌跡が癒してくれる―

どこへでも行けた5年前。
大好きなおじいちゃん・おばあちゃんが生きていた5年前。
今から見れば、この上なく自由だった時代。
なのに、私は毎日、自己否定ばかりしていました。
 
その時間、もっと旅できたのに。
おじいちゃん、おばあちゃんに、孝行できたのに。

自己否定からは何とか脱したものの、
気づくと、後悔の念が湧き上がり、自分を苦しめます。

 

chikuseki-history.hatenablog.com

 詳細はこちら。 自己否定期は、2015年~2018年ごろまで続きました。

なんて無駄な時間を過ごしたのだろう。
特に、今の社会状況がいつまで続くのか不安になると、後悔が大きくなります。後悔の時間が、いちばんもったいないとわかっているのに。

どうしたらよいのか?
考えた結果、一つの結論に辿り着きました。
「過去の自分を責めることは、自分の人生を否定することだ」


苦しかった過去を経て、成長した今の自分。
もっと成長し、やってくる明るい未来。
過去を否定すると、今も、未来も否定することになる。
そう気づいたとき、後悔をやめることができました。

私は、「内向型」という特性を持っています。後悔を断ち切る方法について、内向型ゆえの悩みや、解決策も含めながら話していきます。
過去の後悔に縛られて苦しいなら、ちょっとでも参考になれば幸いです。

 

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 内向型とは何ぞや?についてはこちらを参照してください

 

1 私が後悔している理由

自由な20代を、自分らしく生きられなかった。本当はやりたくないことに、貴重な時間を浪費してしまった。
今でも、思い出すたびに胸が苦しくなります。

当時は実家暮らしで、仕事もあまり忙しくありませんでした。
自立して、仕事をバリバリこなす友人と自分を比較して、焦る日々。
「暇なくせに何も出来ない自分」を責めて、つらい時期を送っていました。

自分の力をもっと使って、生きたい。なのに、今の環境ではそれができない。
翼があるのに、檻から飛び出せない感覚で、もどかしかったです。

ならば、一人暮らしをしたり、忙しい部署に異動希望を出したりして、環境を変えれば良かったのですが、当時の私にとっては、環境を変えることも恐怖でした。

このブログでもご紹介しているとおり、私は「内向型」です。
内向型は、「外部からの刺激に弱い」という特性があります。多くの人と接すると、精神的に激しく消耗してしまいます。

じっくり考え、分析することが得意な一方、なかなか思いが言葉にならず、すぐに行動できません。
いつの間にか、刺激を避けて生きることが、人生の最優先事項になっていました。

内向型にとって、外の世界は刺激の塊です。
環境を変えるために周りの人を動かしたり、行動を起こすことは大きな消耗を伴います。

だったら、何もせずに「出来ない自分」のままでいて、自分を責めるほうが楽。

自分の力をもっと使いたい、と思いながらも、自ら檻の中に留まっていたのでした。
なんという矛盾…

人生充実しているふりをするため、好きでもない英語やパソコンの勉強をしたり、優しくない恋人に大量の時間を費やしたり。

本当に、時間がもったいなかった…。
その時間でできたこと、たくさんあった。
もっと大切にすべき人、たくさんいた。
この記事を書いている今でも、やっぱり後悔してしまいます。

でも、過去に囚われるのはもう嫌だ。
私は「今」を生きるために、後悔を断ち切る方法について考えました。

2 後悔を断ち切る方法

過去を後悔しているとき、現在と過去は分断されています。
あるはずだった、「今より輝いている理想の現在」を見ています。
つまり、「今」を否定している。

もっと早く、自分らしく生きられていたら、あれもできた。これもできた。
今の自分に「ないもの」を数えて、後悔してしまいます。

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だけど、ちょっと視点を変えてみたらどうだろう?
ないものではなくて、今の自分に「あるもの」を、数えてみるんです。

今、自分は過去の過ちに気づけている。
今の自分なら、過去と同じ状況になっても、別の選択ができる。

内向型について知り、自分の特性を活かそうと決断できた。自己否定せず生きる方法を考えて、行動したから、檻の外に出ることができた。
ほしくてたまらなかった、親からの自由も、ありのままの自分を認めてくれる人も、今、すべて手に入れている。

旅だって、それなりにしてきたじゃない。
旅の素晴らしさを知ったから、もっと行きたかったって、後悔できるんだ。

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人生をながーい成長の道と思えば、過去は、その過程でしかない。
内向型の私は、ゆっくりペースで歩くし、外部からの刺激にも弱いから、理想のスピードより遅いかもしれない。
速いスピードで進む人たちと比べて、つい、後悔してしまうけど。
でも、私にとっては、ゆっくりペースがちょうどよかったんだ。

間に合わず、会えなくなった人もいる。行けなくなった場所もある。
でも、苦しい経験があったから、もがき、自分を見つめ、ここまで来られた。

過去の自分は、頑張れなかったのではない。
自己を客観視できず、経験も足りない中で、より良く生きたいと檻の中でもがいていた。
ベストだったんだ。

過去を「点」と捉えると、選べなかった道を思い描いて、後悔してしまう。
でも、「私が歩いた軌跡」と考えれば、すべての経験が蓄積となり、未来を創る糧となる。どんなときも、必死に生きていた自分がいる。
決して、美しい道ではないけれど。だけど、振り返ればそれこそが私の人生。

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3 自分が歩いた軌跡を思い返すために

内向型の私は、頭の中が常に考え事でいっぱいです。
毎日、考えたことをノートに殴り書きしていました。頭の中の思考を外に出さないと、パンクしてしまうんです。
私の場合、無意識に作っていたこのノートが、自分の歩いた道を証明してくれました。

あの頃、つらかったけど、諦めずにどうすればいいか考えていたな。
当時はこの解決策しか浮かばなかったけど、今ならこう考える。成長したな。

過去の自分が、今の自分を応援してくれている感覚になります。
過去の自分、責めてごめんね。こんなに頑張っていたのにね。
人生を「私が歩いた軌跡」と考えるためには、日記や思考のメモを残しておくことが役立つかもしれませんね。

4 後悔のエネルギーは、「今」を認めるために使う

「与えられた命を、最大限輝かせたい」
そう願うから、一生懸命生きられなかった(ように見える)過去の自分を責め、後悔してしまいます。

後悔のエネルギーは、莫大です。一日中、後悔に囚われてしまう日もある。
でも、後悔は、もがいて手に入れた「今」を、自分の歩いてきた軌跡を、否定することになってしまう。

でこぼこ道でもいいじゃない。不器用でもいいじゃない。もがいた日々が、汗にまみれて手に入れたものが、今、輝いているよ。

後悔のエネルギーを、「歩いてきた軌跡」と「今」を認め、よりよい未来を創ることに向けられたら。
きっと、反省と学びを活かした素晴らしい日々がやってくる。もっと、命が輝く日々がやってくる。

それでも、後悔する日はある。後悔はしてもいい。
でも、後悔に押しつぶされないで、「今あるもの」を数えてみるんだ。
経験の蓄積が、確実に自分を作っていると、未来を作れると、思い直すんだ。


大丈夫、大丈夫。自分に声をかけて、またゆっくり歩いていきます。