昔から、「コミュニケーション」に苦手意識がありました。
内向型の人はよくわかると思うんですが、4人以上の飲み会や打合せは、情報量が多くて、しゃべれなくて、本当に苦手。
私にとって、いちばん心安らかにコミュニケーションできるのは、1対1の会話です。
chikuseki-history.hatenablog.com
内向型とは何かについてはこちらの記事を参照~
でも、1対1なら、どんなときもうまく会話できるかといえば、そうではなくて…
内向型ゆえに、思いがすぐに言葉にならない。
相手に質問したくても、情報を整理してからでないと、思い浮かばない。
結局、言いたいことも言えず、聞きたいことも聞けず、終わってしまうことも多くありました。
たまに「この人とならスムーズにお話できる!めっちゃ嬉しい!」という人が現れることもあります。
すると、つい自分がしゃべりすぎる事態が発生。
(人に受け入れてもらいたいという気持ちが強いからでしょう)
「今日もコミュニケーションに失敗した…」
言葉が出なくても、言葉が出すぎても、落ち込んで、後悔して、自分を責めてばかりでした。
どうすればいいか考えた結果、コミュニケーションを取る前の「事前準備」を非常に重要視するようになりました。
「ああ、この人と信頼関係を築いていきたいな」
そう思った人がいたら、会う前に念入りに考えるのです。
相手に何を質問するか。自分は何を話すか。
仕事の人間関係でも、プライベートの人間関係でも、事前によく考えてから、相手と向き合うようにしました。
特に、質問内容は本当に丁寧に考えて。
コミュニケーションは「話す力」より「聞く力」のほうが大事なんだから!
相手にたくさん話してもらって、いろいろ引き出そう。自分の話はしすぎないように気をつけよう。
コミュニケーションは相手ファーストだぜ!!
質問メモを作って、頭に叩き込んでからコミュニケーションに臨みました。
しかし!これでうまくいくと思いきや…
意外とうまくいかないことも多くて…
「質問すると決めたこと」、「今日はこれを話す」と決めたことに囚われてしまうのです。
自然な話の流れに乗れなかったり、決めたことが実践できなかったり。
「あんなに準備したのにうまくできないなんて、やっぱりコミュニケ―ションが苦手なんだな…」
深く考えて準備すればするほど、落ち込むことが増えるスパイラルにハマりました。
でも、日常生活において、様々な方とコミュニケーションを取る中で、ふと気づいたんです。
「事前準備してもうまくいかないときって、自分のことばかり考えてないか??」、と。
【例えばこんな感じで…】
この人と信頼関係を築きたい(自分の願い)
→いろいろ質問して相手のことを引き出さなきゃ
(自分の願いを叶えるためにがんばるぞ)
→あれ、うまく質問できない!どうしよう
(焦りに囚われる)
→わ、勢いで思ってもないこと話しちゃったよ~
(不安になる)
→やっぱりコミュニケーション苦手だ
(自分を責める)
ほら、相手と向き合ってる最中も、見事にずっと自分のこと考えてるww
この人と信頼関係を築きたい!うまくコミュニケーション取らなきゃ!
そう力めば力むほど、逆に自分のことを考えてしまう。。
内向型って、どうしても自分の心の内に意識が向きやすいんです
特に私は不安と焦りに弱く、すぐに精神的に消耗してしまいます。
だから、ちょっとうまくいかなくて不安と焦りが出てくると、もう、外の世界(相手)を考える余裕を失ってしまう。
これは生まれ持った特性で、仕方ないことなんですけど。
一方で、私でもそこまで力まずにコミュニケーションを取れる人もいます。
長年の友達はもちろん、初対面でもなぜかリラックスして話せる人もいる。
質問も自然に繰り出せるし、相手の立場を思いやりながら、押しつけがましくなく自分の話もできる。
…いったいどういうことなんだ?
私は一つの結論にたどり着きました。
「自分は、コミュニケーションが苦手なのではない。ただ、相性の問題なのだ」、と。
1対1のコミュニケーションは2人でするもの。
「今日もコミュニケーションがうまくできなかった…」と落ち込んでも、自分のせいだけではないかもしれない。
そもそも、「うまくできなかった…」という感覚すら、主観に過ぎません。
もしかしたら相手は楽しんでいたかもしれない。
逆にうまくいったと思っても、自分だけが盛り上がってた場合もあり…
また、年を重ね、さまざまな方と話す機会が増える中で、コミュニケーションの相性がいい人の傾向がわかってきました。
私の場合は、次のとおりです。
・自分より、よくしゃべる人
・自分の意見を持っているが、自己主張が強すぎない人
逆に言えば、あまり話さない人、自分の意見がない人、自己主張が強い人とはなかなかスムーズに会話できません…
人はそれぞれ違います。
事前準備してもうまく会話できなかったときを思い返すと、「ただ単に相手と合わなかっただけ」の場合が、結構ありました。
内向型は、深く人とつながることを求めます。
つながりの量が少なくても、質が高ければ、十分に幸せを感じることができます。
相性がよくない相手とのコミュニケーションにいちいち落ち込んで、すり減るのはつらい。
だって、合わないんだから、うまくいかなくても仕方ないよね。もちろん、相手と向き合う努力はするけど、ある程度は開き直ろう。
代わりに、自分と相性が合う人とのつながりを深めることに、力を注ごう。
でも、これは、様々な人とお話しして、「心地よさ」や「違和感」を感じたり、「うまくいかなかった…」と凹んだ経験が積み重なって、わかってきたこと。
悩み落ち込み、自分を責めてつらかった日々も、力になっています。
必要以上にコミュニケーションに苦手意識を持つ必要はない。
苦手と思いすぎるから、意識が相手ではなく、自分に向いてしまうんですよね。。
「うまくいかないときは相手との相性さ!私は人と一生懸命向き合おうとしてる」
「私はダメじゃない。人と深くつながる力を持っているんだ」
そう思うようにしてから、余計な力が抜け、オープンな心で人に接することができるようになってきました。
すると、自己否定が根底から消えたせいか、逆にコミュニケ―ションがうまくいくことも増えてきたのです。
頑張ろうとして、考えすぎるとうまくいかなくて、
気楽に構えて、自分はこれでいいと思っているとうまくいく。
内向型らしく、質が高く、深いつながりを、これからも大事にしていきたいと思います。