蓄積ヒストリー

内向型女子32歳。東京で、もがいて痛みながら作り出す、余白のある人生。

都庁ピアノで連弾したら、勇気と自由の大切さに気づいた件


「これやりたい!」

「いいね!」

小学生のころから、仲が良い友人がいます。
お互いに好奇心が旺盛で、チャレンジ好き。
これまでも、ふたりでちょっと変わったことに挑戦してきました。

 

座禅、写経、トランポリン、屋久縄文杉踏破、恐山のワイルド温泉に入湯、北島三郎ミュージアム、オリジナルソングPV撮影 etc 

脈略がない…w

 

「連弾したい!」

「いいね!ユニット組んで活動してる未来が見えた!」 

ここ最近は、ピアノの連弾(ホールニューワールド)を猛練習。

意気揚々と練習を開始。4か月ほど経って、演奏はそこそこ完成したものの、1つの壁にぶち当たりました。

「どこで発表する…??」

練習に必死になって、発表のことを忘れていたのでした。

「……都庁、行っちゃう?」

 

2019年4月から、都庁の展望台に設置されているストリートピアノ。
「都庁おもいでピアノ」(通称都庁ピアノ)
草間彌生デザインの黄色いピアノで、誰でも自由に弾くことができます。

www.metro.tokyo.jp

 

YouTubeには、プロによる超絶技巧の演奏動画がたくさん上がっています。
都庁展望台は入場無料。
きれいな景色とレベルが高い演奏を気軽に楽しめる場所として、いま、ちょっとした名所になっているのです。 

 

「いやいやいや、うちらの演奏は完全に趣味レベルだし!みんな超うまかったら恥ずかしいでしょw」

「でも結構いい仕上がりになってるし……私たちは私たちの演奏をすればいいんじゃないかな」

非常に度胸がある友人。

 

「まあ、ちょっと楽しそうだし……なんとかなるかな」

私も感化されて、謎の勇気が湧いてきたのでした。

※我々は、幼少期から中高生までピアノを習っていた程度の28歳です。

 

12月21日土曜日。

弾いてきました都庁ピアノ。

 

1 都庁ピアノの場所・演奏できる時間と混雑(休日)

 都庁ピアノは都庁第一本庁舎の南展望室にあります。

   演奏可能時間が決まっていて、
10時から12時までと、14時から16時まで。

 11時に都庁に到着したものの、展望台に上がるまで、エレベーター待ちが発生しており、15分ほどかかりました。

 

 展望台到着後、ピアノの横には演奏待ちの列が!弾きたい人結構おるんやな~
 5人ほど並んでおり……演奏時間はひとり5分なので、さらに25分ほど待機。実際に演奏できたのは11時40分ごろでした。

 この日は曇天、かつ午前中だったので、混雑も落ち着いていたほうでしょう。

 演奏したい方は、時間に余裕を持って行かれることをおすすめします!

 

2 演奏者と聴いてくださるみなさん

 「超うまい人たちばっかだったらつらいわ~」

そわそわしていたのですが、実にさまざまな方がピアノに向かっていました。
おばあちゃんが童謡を演奏したり、つっかえながらも楽しそうに弾いている方も。
表現って自由でええんやな。
(ただし、我々の直前に弾いたのがスーパーうまい小学生でかなりヒヨった)

 

都庁の展望台には、海外からの観光客がたくさんいらっしゃいます。演奏が始まると、ピアノの前で足を止めて、じっくり聴いてくれる方も。
今回ディズニーの曲を演奏したのは正解でした。みんな知ってる!

 

 ピアノの演奏を通じて、国内外の人たちの心のつながりが生まれる、自由でほっこりとした空間でした。

 

3 連弾について

 Youtubeでも連弾動画が上がっていますが、いすは1つだけ。
 横長のいすなので、二人で半分ずつ座れば十分に連弾できます!

 



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本番は、もう緊張で手足が震えてました。
人前で演奏するなんて、7年ぶりくらいかなあ

でも、「緊張」とか「どうしよう」とかは、自分本位の感情であって…
雑念を追い払って、一音一音に集中。
 

「ホールニューワールド」を、我々二人の世界観で、都庁展望台に広げること。

今日この場にたまたま居合わせた人たちの心に残る演奏にすること。

曲の後半では、余計な感情を無にして、100%の力を音楽に乗せることができた気がします。なんやかんや楽しかった! 

 

私はライブ通いが趣味です。今回演じる側となったことで、本番で完璧なパフォーマンスを見せるプロの強さに、改めて尊敬の念を抱いたのでした。

やっぱり、見えない場所での相当な努力があるんだろうな…

 

終わったとき、海外の方、小さな子ども、たくさんの人が大きな拍手をくれました。音楽は国境も、年齢も超えるなあ。

 

やりきった満足感と、人の温かさが胸に広がります。勇気を出したからこそ出会えた、優しい感情。

 

凡人だから無理だな……
うまくできなきゃ恥ずかしい……

今まで、音楽にしても、文章にしても、「人からどう思われるか」意識しすぎて、表現の枠を決めつけていたのかもしれません。

もちろん、表現にあたって、不快ではない程度の仕上がり、そこに近づける努力がいかに大切であるかも痛感しました。

でも、決めつけが、自分の可能性や、経験の機会をつぶしているとしたら……

 

ちょっとやってみたい!
なんか怖いけどわくわくする!

そんな気持ちがあるなら、まずチャレンジしてみること。

えい!と出した勇気が、新しい世界を切り開くかもしれないです。

 

連弾にすっかり味をしめた私たち。
「次は、中島みゆきの『糸』を弾きたい!」

「いいね!発表は、ごんまの結婚式だね!」 

いやそれ何年後になるかわかんないからww

でも、そうやって願って練習すれば、実現しそうな気もする…w

さっそく楽譜を取り寄せ、「糸」の練習を始めたのでした。