毎年夏の楽しみは、やっぱり旅。
今年の夏旅は、黒部立山アルペンルートと宇奈月温泉へ。
www.alpen-route.com
スケジュールはこんな感じでした。
1日目 信濃大町~黒部ダム~室堂
(日程:8月22日~24日)
富山県の自然は素晴らしかった…食べ物もうまかた…
ちょっとマイナーな黒部の楽しみ方を書いていきます。
今回は、黒部ダム編です。(次回、称名滝編を予定)
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1日目、念願かなってやってきたのは、黒部ダム!!
but it was rainy
雨でした…しかもなかなかの強雨。
でも、しっかり満喫してきちゃった。
今日は、雨の黒部ダムをどうやって楽しんてきたのか??お伝えします。
1 服装はしっかりレインウェアで
アルペンルート通り抜けの日程の天気が怪しいことは、予報で確認済みでした。
景色を楽しむルートなので、雨が降ると中止にする人も結構いるようです。
(それはそれで正しい判断だと思います)
でも、予報は雨ときどき曇り。晴れ女を自負している私は、決行を決断。
服装は、2日目のトレッキングも見据えてこんな感じ。
・長袖ウェア
・薄手のウィンドブレーカー
・ゴアテックスのレインウェア(上下)
レインウェアは、黒部ダム見学時には、ただの雨合羽(500円)にするか、上下セパレートのゴアテックスにするか、ちょっと悩みました。でも、濡れるのは嫌だということ後者に。
結果これは正解でした!
強雨の中、遮るもののないダムのふちを歩くのに大活躍。結構な段数の屋外階段を登ったり降りたりするため、雨合羽だと足が動かしにくく歩きづらいと思います。
レインウェアのおかげで、濡れと冷えを気にせず見学することができました。
(もちろん、標高の高い室堂や弥陀ヶ原へ抜けるのであれば、防寒具代わりとしても、上下セパレートのレインウェアは用意したほうがいいです。)
2 放水は止まってるかも
今回、雨の黒部ダムを訪れていちばん残念だったのは、観光放水が止まっていたことです。
放水止まることあるんかい
小さく天候により中止する場合があります、て書いてある…
ダムなので、たとえ観光放水実施期間であっても、雨量規制がかかれば放水を中止するのですね。そりゃそうだー
雨の場合、放水は見られないかも、と覚悟していけば、落胆は減るかもしれません。
放水のない黒部ダムですよ
the 黒部ダムな光景は見られませんでしたが、コンクリートの壁をしっかりと目に焼き付けました。
3 男たちに思いを馳せる
黒部ダムに行きたかったもっとも大きな理由。
死闘のすえ、くろよん(黒部ダム及び黒部川第四発電所)を創った男たちの思いを、現場で感じたかったから。
黒部ダムに行くなら、石原裕次郎の「黒部の太陽」か、プロジェクトXを見てから行くのがおすすめです。くろよん建設の歴史を知ってから行けば、雨でも、放水されていなくても、十分にこのダムが持つ深みと重みを感じ、満喫することができます。
また、事前にDVDを見る時間がなくても、ダム内の「新展望広場特設会場」で、くろよん建設工事の概要を学ぶことができますよ!
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戦後、復興期から高度経済成長期に突入した関西は、深刻な電力不足に陥っていました。
降雨量が多く急峻な河川である黒部川は、水力発電に適していましたが、なんせ高い山々に挟まれ、冬は極寒の地。人を寄せ付けない厳しい自然が開発を阻んでいました。
それでも、便利で豊かな生活と、大量生産による経済発展が人々の希望だった時代。
電気の安定供給を求めて、ついに前人未到のくろよん開発が始まります。
もうこれがね、工事に携わった男たちと、ご家族のことを思うと、ただただ頭を垂れるしかない壮絶な物語なんですわ。。
まずは黒部ダム建設にむけて資材を運ぶトンネル、大町ルートの建設。現在、長野県側からアルペンルートに入ったときいちばん最初に通るトンネル、関電トンネルのことです。
私がのほほんと電気バスに乗って、16分で通過したこのトンネル。貫通までには筆舌に尽くしがたい苦労がありました。
破砕帯。
岩盤の中で岩が細かく崩れ、地下水をため込んだ軟弱な地層です。関電トンネルは全長5,400m。そのうち破砕帯は80メートルですが、出水に次ぐ出水。この破砕帯を突破するのに、7か月もの時間を要したそうです。
4℃の水が吹き出し体が凍える中、いつ崩落が発生するか、もはやいつ死ぬかわからない状態で掘り進んだ作業員たち。
破砕帯からの水は、黒部ダムのいたるところで飲むことができます。
(無味で透明感に溢れておいしい!空のペットボトルを持っていって汲むのがオススメ)
しかしキンキンに冷たい
これを全身に浴びながら手掘りって…
男たちに感謝の念を抱きつつ、破砕帯の水を味わうと、黒部の自然の厳しさが体に染み渡るようでした。
やっとトンネルが開通したら、ついに黒部ダム建設です。
まずは、山を大発破!
クレーンで巨大なバケットを操り、大量のコンクリートを積み上げていきました。
切り立った黒部の山々と、聳え立つコンクリートの壁をみると、ダム建設がいかに難工事であったか、素人でも理解できます。
当時の労働環境は今の時代ではありえないものです。なぜ男たちはそこまでしてくろよんに立ち向かったのか…
豊かで便利な生活と、経済発展を1日でも早く実現させなければ。そんな使命感が、関西電力の経営層と作業員を突き動かしていたのでしょう。
今の私たちにとって、電気が生み出す豊かさは、もはや当然に享受できるものです。電気があるから生活に余裕が生まれ、自分に合った生き方を模索したり、自分がやりたいことにチャレンジしたりできます。(もちろん、電気に限らず、あらゆるインフラについて同じことが言えると思いますが。)
現代は、個人がとことん自分の幸せを追求できる時代です。
その真っ只中を生きる私たちは、現代の礎を築いてくれた先人への感謝を忘れず、現代をもがきながらも懸命に生き、また次の時代へたすきをつないでいかなければならないのでしょう。
殉職者慰霊碑。171名ひとりひとりの名前が刻まれたパネルがあります。
おっと、ダムを眺めて佇んでいるだけで、今を生きる決意をしてしまいました。これが黒部ダムの持つ力…
4 遊覧船ガルベに乗る
強雨でしたが、遊覧船ガルベは通常通り運航していました。
せっかくなので乗船。黒部湖を30分で1周します。
乗り場はケーブルカー黒部湖駅側にあり、ケーブルカー乗り場からさらに5分ほど歩く+長い階段があります。なんというトラップ…
出航時間の時間の15分前には黒部湖駅側に着いていると、時間に余裕をもって乗船できますよ。(私は8分前くらいに着いてめちゃ走りました)
いやー、やっぱ船はいいですね。スピードと、風とでテンションが無性に上がる。
晴れていれば山々が美しく見えたのでしょうが、仕方なし!
十分非日常を楽しめました~
5 雨のアルペンルートの景色
黒部ダム、雨をものともせず、滞在時間は約2時間30分でした。
(ダム展望台~放水観覧ステージ~レインボーテラス~新展望広場特設会場~レストハウス~慰霊碑~遊覧船)
雨対策の服装をきちんと準備して、歴史を予習していったので、雨でもテンションが下がることもなく満喫!
次回は放水をみたい!!!
黒部ダムの後、黒部ケーブルカー、立山ロープウェイ、立山トンネルトロリーバスを乗り継いで室堂へ向かいました。(室堂泊)
いや、しかし何も見えないwwここまで見えないとすがすがしいww
もはや無。
黒部平で食べた立山ブラックソフトはビターでうまかった…
室堂では満天の星空を期待していましたが、完全にあきらめがつきました。
しかも、深夜暴風雨になって、雨風の音がうるさくて眠れない。
こりゃ翌日もきびしいなと思いつつ、あらゆる神仏に晴れを祈りながら布団にくるまっていたのでした。
称名滝編につづく!